含浸吸着材に用いる多孔性SiO2担体の表面処理が吸着挙動に及ぼす影響

名越さんは、含浸吸着材の性能の向上が期待されるSiO2担体への表面処理について着目し、種々の表面処理を施した吸着材における静的吸着挙動、動的溶離挙動の基礎的な検討を行った。

この研究では核燃料サイクルにおいて発生する高レベル放射性廃液(HLLW)の分離工程で用いる抽出クロマトグラフィ法の性能向上を目的とした。抽出クロマトグラフィ法とは、多孔性の担体(SiO2-P)に抽出剤を含浸させた含浸吸着材を用いて、目的成分の分離を行うもの。結果、性能の向上が期待される担体への表面処理について着目し検討を行ったが、現段階では表面処理を施すことによる吸着・溶離性能、ならびに耐放射線性能の向上は認められなかった。

授賞を受けて名越さんは「より詳密な検討を重ねることで、最適な表面処理法を明らかにし、分離・回収技術の発展に寄与できるよう努力していきたいです」と語った。

<指導教員:新井 剛 准教授 (材料工学科)>