佐藤広崇さん(材料工学科4年)が形状記憶合金協会SMAシンポジウム2016において優秀賞を受賞しました。

【受賞者】佐藤広崇さん(材料工学科4年)

【指導教員】下条 雅幸 教授(材料工学科)

【発表題目】TiPd-(Zr, V)の相変態及び形状記憶特性

【発表内容】

TiPdは570℃と高温域に変態点を有する形状記憶合金*である。その特性から、従来の形状記憶合金では実用に耐えられなかったジェットエンジンや火力発電所などの高温環境におけるアクチュエーター等への利用が期待されている。一方で、TiPdは高温下では強度が弱いため、変態温度近傍で永久歪みが導入され、回復率が低くなり、実用に適さない。
そこでTiPdにZrやVを添加することにより、強度を向上し、回復率を改善することが試みられ、成果が報告されている。

そこで、本研究ではTiPdの相変態及び形状記憶に対するZr添加量の影響を調べるとともに、形状回復率を向上させるZrと高温強度を向上させるVを同時に添加した4元合金系TiPd-(Zr,V)の相変態と形状記憶特性について調べた。

現在、形状記憶合金は300℃以上の高温域での実用化は現実的ではなく、あまり研究が活発ではないのが実情である。一方で、今回300℃以上での完全形状回復をなす合金の開発に成功した。そこから得られるデータを構造解析していくことで、今後の高温形状記憶合金の更なる発展につながることを期待している。

*形状記憶合金は、変態点(特定の温度)以上に加熱すると、元の状態に回復する(戻る)